調和振動子ってバネだけ?

このワークシートは[url=https://www.geogebra.org/m/twxxx3yq]Math by Code[/url]の一部です。[br][br]前回は、シュレーディンガー方程式を作り、井戸型の中の定在波のエネルギーがばらけるのを見ました。[br][br]今回は、調和振動子、単振動を量子力学の視点で分析してみよう。
1.調和振動子のスタートライン
[b][br]<単振動のシュレーディンガー方程式>[br][br][/b]バネは0点を中心に対称的な動きを繰り返す。[br]このようなものを[b]調和振動子、単振動[/b]という。[br][br]バネにかぎらず、固体、電磁場、素粒子などさまざまな場面に登場する。[br][br]たとえば、簡単のために位置を1次元の座標xにしてみる。[br]壁面に質量mのおもりのついたバネがついていて、つりあいの位置を0、おもりの位置をxにする。[br][br]ポテンシャルエネルギーをV(x)とすると、[br]・[color=#0000ff]古典力学[/color]では、復元力F=-kx, F=-dV(x)/dx , [br]        [b]V(x)=k x[sup]2[/sup]/2[/b] (kがバネ定数)[br][br]・[color=#0000ff]解析力学[/color]では、運動エネルギーT=1/2 mx'[sup]2[/sup][br] ポテンシャルエネルギーV=1/2kx[sup]2[/sup] [br] [b]単振動の振動数[/b]ω=sqrt(k/m)から、[b]k=mω[sup]2[/sup][/b]となるので、[br] ポテンシャルエネルギー[b]V(x)=1/2mω[sup]2[/sup]x[sup]2[/sup][/b][br] [b][color=#0000ff]ラグラジアンL[/color][/b]=T-V=1/2mx'[sup]2[/sup]- 1/2mω[sup]2[/sup]x[sup]2[/sup][br] LQ’=1/2∂/∂x'(mx'[sup]2[/sup]- mω[sup]2[/sup]x[sup]2[/sup])==1/2∂/∂x'(mx'[sup]2[/sup])=mx'[br] LQ=1/2∂/∂x(mx'[sup]2[/sup]- mω[sup]2[/sup]x[sup]2[/sup])==1/2∂/∂x(- mω[sup]2[/sup]x[sup]2[/sup])=-mω[sup]2[/sup]x[br] ラグランジュの運動方程式は[br] d/dt(mx')-(-mω[sup]2[/sup]x)=mx''+mω[sup]2[/sup]x=0 [br]つまり、mx''=-mω[sup]2[/sup]xとなる。ニュートンの運動方程式、復元力F=ma=-kxが導けたね。[br][br]・微分方程式の視点でみると、[br] md[sup]2[/sup]/dt[sup]2[/sup](x)=-kx[br] この一般解は、[b]単振動の波[/b]x(t)=Asin(ωt+δ) , ω=sqrt(k/m)[br] 上の調和振動子の場合、ラグラジアンL=T-V[br] p=mx' , q=xだった。[br] H=q' p -L=x' mx' -(1/2 mx'[sup]2[/sup]- 1/2 mω[sup]2[/sup]x[sup]2[/sup])=1/2 mx'[sup]2 [/sup]+ 1/2 mω[sup]2[/sup]x[sup]2[/sup]=T+V=E[br] HはTとVの和になりました。[br] mx'=pから、p[sup]2[/sup]=m[sup]2[/sup]x'[sup]2[/sup]なので、1/2 mx'[sup]2[/sup]T=1/(2m) p[sup]2[/sup][br] [b][color=#0000ff]ハミルトニアンエネルギーはH= 1/(2m) p[sup]2[/sup]+ 1/2 mω[sup]2[/sup]x[sup]2[br][/sup][/color][/b][br]・[b][color=#0000ff]Hを演算子にする[/color][/b][br] 3次元座標(x,y,z) ⇒ ( x,y,z)[br] 位置をベクトル化すると q  ⇒ r[br] 3次元運動量は (px,py,pz) ⇒ ‐[math]i\hbar[/math] (∂/∂x、∂/∂y、∂/∂z)[br] 運動量をベクトル化すると p ⇒ ‐ [math]i\hbar[/math]∇[br]            p^2 ⇒ ‐ [math]\hbar^2[/math]∇[sup]2[/sup][br]3次元でもできるようにベクトル化すると、[br]ハミルトニアン演算子は^[b][color=#0000ff]H= 1/(2m) (‐ [math]\hbar^2[/math]∇[sup]2[/sup])+ V(r)[/color][/b][br]シュレーディンガー方程式は[b]^H φ(r)= E φ(r) ができたね。[/b]
2、調和振動子の微分方程式を解きやすい形にして解く
[b][size=150]<微分方程式をカンタンにする>[br][br][/size][/b]カンタンに解くために1次元にしてみる。[br]振動数をω=sqrt(k/m)とするとき[br]ハミルトニアン演算子は^H= 1/(2m) (‐ [math]\hbar^2[/math] (∂/∂x)[sup]2[/sup])+ 1/2 mω[sup]2[/sup]x[sup]2 [br][/sup]シュレーディンガー方程式は^H ψ(x)= E ψ(x) ができたね。[br]g=sqrt(mω/[b] [math]\hbar[/math] [/b])として、グサイ [math]\xi[/math] =gx とxに比例する変数グサイを導入しよう。[br]x= [math]\xi[/math] /g だから、ψ(x)=ψ( [math]\xi[/math] /g)=φ( [math]\xi[/math] )変数変換した関数を定義してみる。[br][br]このとき、1階、2階の微分も変数変換できるね。[br]dψ(x)/dx=d [math]\xi[/math] /dx ・dψ( [math]\xi[/math] /g)/d [math]\xi[/math] =[b]g・[/b]dφ( [math]\xi[/math] )/d [math]\xi[/math] [br]d[sup]2[/sup]ψ(x)/dx[sup]2[/sup]=d/dx (g・dφ( [math]\xi[/math] )/d [math]\xi[/math] )=g ・d [math]\xi[/math] /dx ・d[sup]2[/sup]φ( [math]\xi[/math] )/d [math]\xi[/math][sup]2[/sup] =[b]g[sup]2[/sup]・[/b]d[sup]2[/sup]φ( [math]\xi[/math] )/d [math]\xi[/math][sup]2[/sup] [br]カンタンにするために、E=1/2 [b] [math]\hbar[/math] [/b] ωε(光子エネルギーに係数εをかけた)とおこう。[br]xのシュレーディンガー方程式は1/(2m) (‐ [math]\hbar^2[/math] (∂/∂x)[sup]2[/sup])ψ(x)+1/2 mω[sup]2[/sup]x[sup]2 [/sup]ψ(x)=1/2 [b] [math]\hbar[/math] [/b] ωεψ(x)。[br]これが、変数変換の結果、[br]グサイ [math]\xi[/math] のシュレーディンガー方程式 [b]φ''=( [/b][math]\xi[/math][b][sup]2[/sup] -ε) φ[/b]になり、[br]さらに微小な係数εを省略した近似式[b]φ''=( [/b][math]\xi[/math][b][sup]2[/sup] ) φ[/b] ができるね。[br]この解はφ( [math]\xi[/math])≒[math]exp\left(-\frac{\xi^2}{2}\right)[/math] だけれど、近似補正のために、φ( [math]\xi[/math])=[math]exp\left(-\frac{\xi^2}{2}\right)[/math]f([math]\xi[/math]) [br]とおくことする。これを2階微分することによって、[br]f''([math]\xi[/math]) - 2 [math]\xi[/math] f'([math]\xi[/math]) + (ε-1) f( [math]\xi[/math])=0 という微分方程式ができる。
[b][size=150]<微分方程式を解く>[br][/size][/b][br]f''([math]\xi[/math]) - 2 [math]\xi[/math] f'([math]\xi[/math]) + (ε-1) f( [math]\xi[/math])=0 という微分方程式ができる。[br]これは、いわゆる「エルミートの微分方程式」というものだね。[br]微分方程式y''+p(x)y'+q(x)y-r(x)=0の係数p(x),q(x),r(x)がx=aで解析的なら、解yもx=aで解析的だ。[br]p(x)=-2x,q(x)=2α はx=0で解析的で、y′′−2xy′+2αy=0を[br]エルミートの微分方程式という。x=0は正則点。[br][br][b]記述のカンタン化のために一時的に[/b][math]\xi[/math][b]をxにして[/b]記述する。[br]y=f(x)とかく、(ε-1) =2αとかく。エルミート多項式をy′′−2x y′+2αy=0としよう。[br]級数解y=Σ a_m x^m=a_0+a_1x+a_2x^2+a_3x^3....(a_0≠0, m for 0 to ∞)を入れて微分することにより、[br]係数比較すれば、..... 途中略。くわしくは、[url=https://www.geogebra.org/m/twxxx3yq#material/fybmmqqq]もっとある特殊な関数・多項式[/url]を参照してください。[br][b]解の係数の漸化式[/b][br][b][color=#0000ff]a_(k+2)=(2k-2α)/(k+1)(k+2) a_k[/color][/b]ができる。[br][b]この漸化式で分子がゼロになると、それ以降がゼロになる。[br][/b]最高次x^kの係数が2^kとなるとしたら、最高次数k=α=2nのときに、その係数が2[sup]2n[/sup]になる。[br]k=α次の係数のあとはすべて0になるから、k次の多項式になる。[br]2k-2α=0が打ち切りの条件だね。(ε-1) =2αとおいたので、[br]つまり、2k-(ε-1)=2k+1-ε=0となる。[br]一方で、E=1/2 [b] [math]\hbar[/math] [/b] ωεから、ε=2E/([b] [math]\hbar[/math] [/b] ω)となるので、[br]2k+1=2E/([b] [math]\hbar[/math] [/b] ω)となるエネルギーから、[b]E=(k+1/2) [math]\hbar[/math] ω.[br][/b]kは次数だから、n=0,1,2,3,...として、[b][color=#0000ff]En=(n+1/2) [math]\hbar[/math] ω[/color].[br]と離散化したエネルギーレベルを表せる。[/b][br][br]係数については、[br]αが偶数2nのときは、a_0=(-2)^n (2n-1)!! (連続奇数の積)[br]αが奇数2n+1のときは、a_1=(-1)^n 2^(n+1) (2n+1)!! (連続奇数の積)[br]あとは、漸化式が使える。[br][br]これから、エルミート多項式が求められるね。[br]H_0(x)=a0=(-2)[sup]0[/sup](2*0-1)!!=[b]1[/b][br]H_1(x)=a1x=(-1)[sup]0[/sup]2[sup]0[/sup]+1(2*0+1)!!x=[b]2x[/b][br]H_2(x)=(-2)[sup]1[/sup](2*1-1)!!(1+2*(-2)/2!x[sup]2[/sup])=[b]4x[sup]2[/sup]-2[/b][br]H_3(x)=(-1)[sup]1[/sup]2[sup]1[/sup]+1(2*1+1)!!(1x+2(1-3)/ 3*2 x[sup]3[/sup]) =-12(1x -2/3x[sup]3[/sup])=[b]8x[sup]3[/sup] -12x[/b][br]……[br]これらのエルミート多項式H_n([math]\xi[/math])がエルミート微分方程式f''([math]\xi[/math]) - 2 [math]\xi[/math] f'([math]\xi[/math]) + (ε-1) f( [math]\xi[/math])=0 [br]の基底関数f_n([math]\xi[/math])になるね。[br][br]指数を観察すると、nが多項式の最高次数になるから、n=0,1,2,3,....と偶、奇、偶、奇と関数の形が交互[br]に変化する。[br]さらに、f_n([math]\xi[/math]) の積の相手であるG= [math]exp\left(-\frac{\xi^2}{2}\right)[/math] は ([math]\xi^2[/math]) が正数でそれを-1/2倍している。[br]指数関数の変数Xに負数を入れるとX→0でGは、e^0=1に近づく。[br]X→∞、-∞で、Gは0に近づく。[br]だから、Gの概形は原点で1がピークの正規分布、ガウス関数の形になるね。[br][br][b][u][size=150][color=#9900ff]課題:調和振動子の基底のエネルギーの段差とつぶ波の形がわかるようにするにはどしたらよいですか。[br][/color][/size][/u][/b][br]概形が問題なので、[br]k=1[br][*]m=slider(0.0000001, 0.00001)[/*]h[b]=[/b]0.01[br][*]ome=sqrt(k/m)[/*]g=sqrt(m・ome/ h )=1[br]などと、変数はできるだけカンタンにしてよいでしょう。[br][br]E(nn)=(nn+1/2) h ome [br]Helm={1, 2 g x, 4 (g x)^(2)-2, 8 (g x)^(3)-12 g x, .......[br]Gu(x)=exp(-(g s)^2 / 2)[br]順にH0,H1,H3,H4で呼び出し、[br]Gu(x)H0 +E(0)[br]Gu(x)H1 +E(1)[br]Gu(x)H2 +E(2)[br]Gu(x)H3 +E(3)[br]Gu(x)H4 +E(4)[br]のように、エネルギーの高さE(n)をつぶ波の式にたしておこう。[br]すると、エネルギー準位が等間隔であることも目で見てわかるし、[br][b]グラフが重ならないので、偶、奇、偶、奇、…と交互に並ぶことも見やすいね。[/b][br]スライダーmをアニメーションにすると、つぶの質量が微小になるとエネルギー準位が増えて[br]躍動する感じが見られるね。[br]基底状態量子数0でもエネルギー準位が0にならないというところがおもしろい。[br][br][b][color=#0000ff]つまり、運動量=0という古典物理の底にはいけず、ポテンシャルがどん底でも完全に静止できないという量子力学の不思議な現象がみられます。[br]これは、不確定性原理からすると、当然の帰結でしょうが。。。。[/color][/b]
調和振動子の基底たち

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