[size=150][b]このワークシートは[url=https://www.geogebra.org/m/twxxx3yq]Math by Code[/url]の一部です。[br][/b][/size][size=150][size=100][br]・「[color=#0000ff][b]相対性[/b][/color]」理論とはいうけれど、[br]「絶対的な基準、不動の基準」が変わっただけで、「[color=#0000ff][b]絶対」[/b]理論[/color]だというのがポイントだ。[br][br]「絶対的な基準」が「[color=#0000ff]時間と空間[/color]」という入れ物だったニュートン力学から、[br]「絶対的な基準」が「[color=#0000ff]光速[/color]」だというアインシュタインの特殊相対性理論へ変わった。[br]だから、[b][color=#0000ff]「光速」絶対理論[/color][/b]という名前にしたらいいんだよね。[br]ニュートンの場合は、時間と空間という物理量の入れ物を理想化しただけで、特別変な理論ではない。[br]しかし、アインシュタインの場合は「光」の速さを最高とするという、独創的な論理だ。[br]だから、「光速絶対」理論と言ってもいい。[br]でも、そう言わないのは、理由がある。[br][br]・[b]光速が絶対的、不変の最高速度になること[/b]で、[br]今まで絶対的だと思われた時間、空間の物差しが変動する。[br][b]その結果[/b]として、[br][b]「同じ時間[/b]が経過した、[b]同じ長さのまま[/b]だ」と思われるものがそうではなくなる。[br]という、さらに想定外の結論が生じる。[br]この[b][color=#0000ff]時間と空間の相対化[/color][/b]を強調する意味で、[color=#0000ff][b]相対性理論[/b][/color]という名前は意味があるでしょう。[br]相対化された時間と空間というのを強調するために、「[b]時空[/b]」という言い方をすることが多いね。[br][br][/size][/size]・また、相対性理論に[b]特殊[/b]と[b]一般[/b]があるけれど、[br][b]特殊[/b]は[b]光速[/b]に近い速度一定の運動について理論なのに対して、[br][b]一般[/b]は、速度が変化する、つまり加速度と力にかかわる、もっというと[b]重力[/b]が原因となる時空の理論だから、より一般的になっているからだ。[br]ただし、これは、今すぐピンとこなくても気にしなくていいでしょう。[br][br]とりあえず、アインシュタイン以前の[br]重要な理論や物の見方・考え方の確認をした上で、[br][br]アインシュタインの特殊相対性理論の発想のすごさを感じたい。
[b][size=150]<ガリレイの相対性原理>[/size][/b][br]ガリレイは、静止している場所でも、等速で動いている船の上でも[br]ボールは真下に落ちるとした。[br]これはガリレオ・ガリレイの相対性原理という。[br]これが大切な理由は2つある。[br][br]1つめの理由は、天動説VS地動説問題だ。[br]当時の天動説論者の理屈の1つは、[br]「地球が動いているなら、ボールを落とせば落ちるまでに地球は動くから、落下地点は真下からずれるはずだ。でもずれがない。だから、地球は動いていない。」というもの。[br]ガリレイの相対性原理は[color=#0000ff]天動説を論破[/color]できるね。[br][br]2つめの理由は、[b][color=#0000ff]慣性系(一定の速さで動いている系)[/color][/b]という考え方だ。[br]電車は高速で走っていても、一定の速さなら力がかからず快適に乗っていられる。[br]アインシュタインは[b][color=#0000ff]どの慣性系でも静止した系と同じ物理法則が成り立つ[/color][/b]という発想から特殊相対性理論を作り出したからです。
[b][size=150]<ピタゴラスの定理>[br][/size][/b]ピタゴラスは個人というよりも数学、音楽などを大切にする宗教団体であり、[br]ピタゴラスの定理はそこで生まれたといわれている。[br]床と垂直な柱をたてたり、[br]点と点の距離を求めたり、[br]さまざまな用途で、数学・物理学で使われる基本定理だ。[br]直角三角形の斜辺をcとして、残りの2辺をa,bとすれば、[br][b]3辺を1辺とする正方形の面積にc[sup]2[/sup]=a[sup]2[/sup]+b[sup]2[/sup]という関係が成り立つ。[br][/b][br]・とくに、役立つのは3辺が整数の比になるピタゴラス数だね。[br]たとえば、[br]奇数の2乗=1ちがいの2辺の和[br]というピタゴラス型のピタゴラス数が有名だ。[br][b]3:4:5[br]5:12:13[br]7:24:25[br][/b]などが有名。[br](2n+1)[sup]2[/sup]=4n[sup]2[/sup]+4n+1=(2n[sup]2[/sup]+2n)+(2n[sup]2[/sup]+2n+1)[br](2n[sup]2[/sup]+2n+1)[sup]2[/sup]-(2n[sup]2[/sup]+2n)[sup]2[/sup]=[(2n[sup]2[/sup]+2n+1)+(2n[sup]2[/sup]+2n)][(2n[sup]2[/sup]+2n+1)-(2n[sup]2[/sup]+2n)]=[4n[sup]2[/sup]+4n+1]*1=(2n+1)[sup]2[/sup][br]で、必ず作れる。最大辺と2番目が1違いになり、ピタゴラスの定理にあう。[br]たとえば、次の例ができるね。[br]25:312:313[br][br]・アインシュタイン自身もピタゴラスの定理が好きだったようだ。[br]相似比の2乗が三角形の面積比になることを利用した、ピタゴラスの定理の証明をしたようだ。[br]ピタゴラスの定理は、相対性理論の計算式にも使われる。[br]相対性理論で使いやすくa,bをu,vとしてみよう。[br]c[sup]2[/sup]=u[sup]2[/sup]+v[sup]2[/sup]とする。[br]光速cが速さの最大値なので、斜辺cがちょうど光速を表す。[br]すると、両辺をc[sup]2[/sup]で割ると[br][b][color=#9900ff]1=(u/c)[sup]2[/sup]+(v/c)[sup]2[br][/sup][/color][/b] [math]\frac{u}{c}=\sqrt{1-\left(\frac{v}{c}\right)^2}[/math][br]というおなじみの式が作れるね。[br]たとえば、3:4:5の比なら[br] [math]\frac{3}{5}=\sqrt{1-\left(\frac{4}{5}\right)^2}[/math] [br]5:12:13の比なら[br] [math]\frac{5}{13}=\sqrt{1-\left(\frac{12}{13}\right)^2}[/math] [br]25:312:313の比なら[br] [math]\frac{25}{313}=\sqrt{1-\left(\frac{312}{313}\right)^2}[/math] [br][b]v/cが1に近づくと、u/cは0に近づいていくのがわかるね。[/b]
[b][size=150]<ニュートン力学>[/size][/b][br]ニュートン、ライプニッツは微分の考え方や表示を作り、[br]時間とともに空間の中での変化の仕方の予測や数値の近似、多項式の展開など[br]グラフ、数式の分析、操作を研究している。[br]特に、ニュートンは力学で有名な法則を打ち立てた。[br]・[b][color=#0000ff]慣性の法則[/color][/b](外から力が作用しないとき、物体は静止、等速度運動を維持する)[br] 現実の世界では、摩擦力や空気抵抗が運動を邪魔するからその通りにはならない。[br] 理想の世界では成り立つ。[br]・[b][color=#0000ff]作用・反作用の法則[/color][/b](力を加えると、加えたものに反対で同量の力が加わる)[br] 壁を押すと、壁から押した力だけ戻す力をうける。[br]・[b][color=#0000ff]運動方程式[/color][/b](空間の中で、力は加速度と質量の積に等しいF=maという比例反比例法則)[br] 外からの力を2倍にすると加速度も2倍になる。同じ力を加えていても加速度は、質量に反比例する。[br] 「[b]質量[/b]」は、動かしにくさの量。加速しにくさの量で、重さとはちがう。[br] 「[b]重さ[/b]」は引力のことなので、同じ質量でも月にいくと体重という重さが変わる。[br][br][b][size=150]<マクスウェルの電磁気学>[br][/size][/b]電気は+電荷の陽子と-電荷の自由電子の相互の働きから生まれる。電流は電離の移動で説明できる。[br]磁気はN極とS極の相互の働きから生まれる。[br]電流から磁場が発生し、磁場から電流が発生する。[br]電場、磁場は波のように伝わる。電場の波、磁場の波を[b]電磁波[/b]という。[br][b]電磁波の速さ[/b]は光の速さと同じ秒速30万km。[br][br][b][size=150]<常識判断?>[br]ニュートン力学をささえる当時の常識がある。[br]今でも、日常生活では当たり前のことばかりだ。[br][/size][/b]・[b]運動は絶対時間、絶対空間の中で記述できる[/b]。[br] 時間の進む方向と速さは一定で、だれにとっても[b]共通[/b]。[br] 物の長さは力を加えない限り変わらない、だれにとっても[b]共通[/b]。[br] [b]初期値と方程式から未来の位置は決定できる[/b]。[br]・観測の基準を変えると、運動は相対的な速さの運動になる。[b]速度は加算、減算できる[/b]。[br]・波は重ね合わさり、粒は重なりあわない。だから、波と粒は別のものだ。[br] 光は[b]回折[/b]という回り込みや、[b]干渉[/b]という重ね合わせがあるから波と考えらえる。[br][b] 光が波ならば、水や空気のように揺れるもの、[br] 光を伝える未知の物質(媒質)「エーテル」があるはずだ[/b](という学説がある)
[b][size=150]<アインシュタインの相対性原理>[/size][/b][br]マイケルソン・モーリーの実験により、[br][color=#0000ff]速度が加算、減算できるという原理[/color]に反するものが登場した。[br]それが[b][color=#1e84cc]光速[/color][/b]だ。[br]マイケルソンとモーリーが、[br]地球が自転しているため、光の経路によっては、エーテルの風の影響を受ける度合いがちがうから、[br]光速が減算される度合いがちがう状況を作った。[br]経路の長さが同じでも、速さが変わると、かかる時間が変わるはずだね。[br]くわしい計算ははぶきますが、経路長が同じでかかる時間も同じになった。[br]これから、エーテルの存在と光速は加算、減算できるという考えが否定されました。[br][br][b][size=150][color=#0000ff]光は真空でも進む。[br]光速は絶対不変だ。[br]光がすすむ入れ物としてのエーテルも絶対空間もない。[br][/color][/size][/b][br]これから、運動は相対的なものだ。[br]だから、静止しているというのは、等速で動いているだけかもしれない。[br]ということは、[color=#0000ff][b][size=150]「[/size][size=150]物理法則」は、静止していても、どんな慣性系でも等しく成り立つ[/size][/b][/color]。[br]これが、アインシュタインの相対性原理です。[br]ガリレオの相対性原理は「運動法則」に限ってましたが、アインシュタインは、電磁波や熱など運動だけに限らず相対性原理を拡張したのです。[br]これが、アインシュタインの光速度不変という事実との付き合い方です。
上のアプレットで[br]光が自動車よりも余りに速いから、たしひきするときに0とみなせるという意味ではないです。[br][br]自動車が光速に近いとしても、何に対しても光の速さは一定という意味で+0.-0なのです。