[size=150][size=100][color=#0000ff]和音の名前をキーのスケールに関係づけることで調べてきました。[br][br]しかし、スケールは和音の理解でけではなく、[br]もちろん、メロディー作りにつながります。[br][br]今回は、メロディーのもとである、スケールとモードに着目してみよう。[br][/color][/size][b][br]<教会モードで度数の思い起こし>[/b][/size][br]C=1番を絶対化して白鍵だけでひくと、[br]1番スタートはCイオニアン(メジャー)[b][color=#0000ff]全全半[/color]全 [/b]全全半 で、4和音はC△7[br]2番スタートはDドリアン [b][color=#0000ff]全半全[/color]全 [/b]全半全 で、4和音はDm7[br]3番スタートはEフリジアン [b][color=#0000ff]半全全[/color]全 [/b]半全全 で、4和音はEm7[br]4番スタートはFリディアン [b][color=#ff0000]全全全[/color]半 [/b]全全半 で、4和音はF△7[br]5番スタートはGミクソ・リディアン [b][color=#0000ff]全全半[/color]全 [/b]全半全 で、4和音はG7[br]6番スタートはAエオリアン(マイナー)[b][color=#0000ff]全半全[/color]全 [/b]半全全 で、4和音はAm7[br]7番スタートはBロクリアン [b][color=#9900ff]半全全半 [/color][/b]全全全 で、4和音はBm7-5[br]でした。
[size=150][b]<コードからモードへ>[br][/b]すべてのモードを1スタートにすると、[br]1イオニアン(メジャー)[color=#0000ff]全全半[/color]全 全全半 で、4和音は1△7 (1のまま)[br]1ドリアン [color=#0000ff]全半全[/color]全 全半全 で、4和音は1m7(もとは2)[br]1フリジアン [color=#0000ff]半全全[/color]全 半全全 で、4和音は1m7(もとは3)[br]1リディアン [color=#ff0000]全全全[/color]半 全全半 で、4和音は1△7(もとは4)[br]1ミクソ・リディアン [color=#0000ff]全全半[/color]全 全半全 で、4和音は17(もとは5)[br]1エオリアン(マイナー)[color=#0000ff]全半全[/color]全 半全全 で、4和音は1m7 (もとは6)[br]1ロクリアン [color=#9900ff]半全全半 [/color]全全全 で、4和音は1m7-5(もとは7)[br][b]となります。[br]ここで、原因としてのスケール、結果としてのコードの関係を逆転しましょう。[br]環境としてのコードにあうようにスケールを分類してみよう。[br]・A△7、A7のとき、[br] 1イオニアン(メジャー)全全半 全 全全 半 で、4和音は1△7(もと1△7)[br][/b] 1[b]リディアン[/b] [b][color=#0000ff][u]全全全|[/u][/color][/b]半 全全半 で、4和音は1△7(もと4△7)[br] 1[b]ミクソ・リディアン[/b] [b][u]全全半 全 全半|[/u][/b]全 で、4和音は17 (もと57)[br][b]・Am7、Am7-5のとき、[br] 1エオリアン(マイナー)全 半全全 半|全全 で、4和音は1m7 (もと6m7)[br][/b] 1[b]ドリアン[/b] [color=#0000ff][b][u]全 半全全 [/u][/b][/color][b][color=#0000ff][u]全[/u][/color]|[/b]半全 で、4和音は1m7 (もと2m7)[br] 1フリジアン [u][b]半|[/b][/u]全全全 半 全全 で、4和音は1m7 (もと3m7)[br] 1ロクリアン 半 全全 半全 全全 で、4和音は1m7-5(もと7m7-5)[br][/size][br]ざっくりと、メジャー的とマイナー的にわけることができました。[br][br]メジャーコードならイオニアン、マイナーならエオリアンという使い方以外に次の候補も出てきました。[br][br][b]・メジャーコードでリディアン[br] 4度下を1としたメジャースケールです。AリディアンならEメジャースケールです。[br] ギターなら1弦低い音のメジャースケールです。[br][/b] 4度の音程が全全半でなく全全全になるので、[br] +4の音が目立ちます。+11テンションのような明るい上昇感が生まれるでしょう。[br] だから、メジャーコードの主音がかわるごとにリディアンの主音もスライドして弾くと、[br] 明るい浮遊感が生まれる可能性があります。[br][color=#0000ff] (例)[/color]ハービーハンコックのMaiden VoyageでのGmaj7+11 や F#maj7+11でのリディアン。 [br][b]・メジャーコードでミクソリディアン[br] 4度上を1としたメジャースケールです。AミクソリディアンならDメジャースケールです。[br] ギターなら1弦高い音のメジャースケールです。[br][/b] ミクソリディアンにすると、後半の7度が全全半全全全から、全全半全全半と[br] 半音下がるので、7度がマイナー7として強調されるので、ドミナント感がでます。[br] このー7の音が明るいブルース感が出ます。もちろん、セブンスのコードにあいますね。[br] [color=#0000ff](例)[/color]ジェフベックのFreewayJamでのGミクソリディアン。[br][b]・マイナーコードでドリアン[br][/b] ジャズやフュージョン系の色が強くでます。[br][b] 1全音下げた音を1としたメジャースケールです。AドリアンなGメジャースケールをひきます。[br] ギターなら2フレット下のメジャースケールです。[br][/b] 6度の音程が全半全全半が全半全全全になり+6になるため、鋭く冷たく悲しい感じとか[br] 知的な味がでるといわれています。[br] [color=#0000ff](例)[/color]マイルスデイビスのSo WhatでのAドリアンでAm7とD7 [br][br][b]・コードがメジャーでもマイナーでもドリアン[br][/b] 1ドリアンのスケールの音だけをつかって、積み重ねると、どんなコードになるだろうか。[br] 1,2,3,4,5,+6、7(特徴は+6度)[b][color=#0000ff]全半全[/color]全 [/b]全半全[br] 1ドリアンの各音をルートとして3度堆積していくと、以下のようなコードが作られます。[br][color=#0000ff][b] 1番m7[/b]:1,3,5,7 1ドリアンに最適なコードですね。[br][/color] 2番m7 :2,4、+6,8 特徴の+6あり。 [br][color=#0000ff][b] 3番maj7 :3,5,7,9[/b] 1ドリアンは0[u][b]メジャースケール[/b]の2番モード[/u]だからピッタリだ。[br][b] 4番7 : 4,+6,1,3[/b] D-F#-A-C 特徴の+6もあり1m7と2音共通。1m7から進行しやすい。[br][/color] 5番m7 : 5,7、2、4[br] +6番m7-5 : +6、1、3,5 特徴の+6あり[br] 7番Gmaj7 : 7、2、4、+6 特徴の+6あり[br] ドリアンスケール上に積んだコードで、コードが次つぎと変化したとしても、[br] ドリアンスケールを弾き続けるというのもありですね。[br] 関連性のある良質な違和感が生まれることもあるでしょう。
他にもスケールはいろいろあります。[br]民族音楽のスケールとかもあります。[br]民族性はなくても、役立つスケールがあります。[br][b][size=150][br]<ペンタトニック>[/size][/b][br]ペンタゴンの[b]ペンタ、5音階[/b]です。[br]ドレミファソラシ(CDEFGAB)の[b]4番F,7番Bぬきです。半音でとなりあう2音がぬけます[/b]。[br][br]全半や半全は半音3つ分で、半音のトリプルなのでTとかくと、[br][b]全全半全全全半が全全T全T[/b]になり、音程が全かTの2種類になります。[br]Cメジャーペンタトニックの音程は[b]全全T全Tだから、[br]音名はC,D,E,G,A,C,D,E,G,A,C[/b]ですが、[br]6度スタートのAマイナーペンタトニックの音程は最後のTから始まるので、[b][size=150]T全全T全[/size][/b][br]音名は[b]A,C,D,E,G,A,C,D,E,G,A,C,.....[/b]です。[br][br]・ペンタトニックとギター[br] ギターの調弦のルールから、開放弦が低い方から順に[br] E,A,D,G,B,Eになっています。[br] だから、6弦のすべての5フレットを押さえた音は4度上になります。[br][u] A, D, G, C, E, A[/u][br] 一方で、Aマイナーペンタトニックの音階の2オクタープすこしは、[br][u] A,[color=#0000ff][b]C[/b][/color], D,[b]E[/b], G,[b]A[/b], C,[b]D[/b], E,[b]G[/b], A,[b]C[/b][br][/u] 6弦⑤⑧5弦⑤⑦4弦⑤⑦3弦⑤⑦2弦⑤⑧1弦⑤⑧となります。[br] [b]6弦と1弦は同じ音名なので[/b]、[br] 6弦から2弦だけ見てましょう。[br] 58、57,57,57,58と[br] ギターのネックの軸を中心に線対称になっていて覚えやすいですね。[br] その単純で覚えやすい形でもあるためか、ギターの入門用によく紹介される。[br] それがマイナーペンタトニックスケールです。[br] 6弦の⑤=Aのとき、Aのマイナーペンタトニックスケールです。[br] 6弦の⑧=Cに目をつけると、Cのメジャーペンタトニックスケールでもあるのです。[br][color=#0000ff](例)[/color]ウェスモンゴメリーがマイナーペンタトニックをオクターブ奏法で使う。
[b][size=150]<ペンタトニックでブルース>[/size][/b][br]ブルーススケールというのがあります。[br]ブルーススケールは、[br]1、[b]-3[/b],4、[b]-5[/b]、6、[b]-7[/b][br]度数でみると、[br]なんかすごそうですが、[br]マイナーペンタトニック自体が[br]1、[b]-3[/b],4, 6,[b]-7[/b]でした。[br]だから、ありなしで考えると、-5音が追加されただけですね。[br][br]音楽はただ数値としての音程、度数だけではなく、そこに込められたカラーがあります。[br]だから、-3、-5、-7の音を強調するために、[br]そこに楽器ごとの演奏技術(スライドやビブラート、パッシングノートなど)[br]を加えてその近傍の周波数を強調しましょう。[br]ただの音階練習にならないようことが大切です。[br][br]<ディミニッシュ系>[br]ディミニッシュ7コードは、4音コードで、音程が12÷4=3半音、半音のトリプルTでした。[br]この不思議に単純なコードは全部で本質的に3つしかなく、[br]半音ずつスライドすれば作れました。[br]この不思議なコードにもスケールがあります。[br]この3半音を全1半1に分解すると[br]主音から[br]|全半|全半|全半|全半|という超綺麗な感覚のスケールができます。[br]音名にすると、ジャープがつくコードが増えて難解なイメージがありますが。[br]仕組みは単純です。[br]それがディミニッシュスケールです。[br]番号でみると[br]1、2、-3、+4、ー5、-6、maj7[br]かなりマイナーペンタに似ていることがわかますね。[br][br](例)[br]これに類似しているのが12÷2=6全音に区切る、ホールトーンスケールというのもあります。[br]|全全全全全全|です。[br]音程でかくと、簡単ですね。
[color=#9900ff][u][b][size=150]質問:スケールの違いとルートの変更が視覚化できるアプレットはどうやって作りますか?[br][/size][/b][/u][/color][br]12種類の音名があるので、12角形の点にします。[br][b]たとえば、e^(i 2π/k) k=1...12として、12個の複素数z1からz12を設定[/b]しましょう。[br]12音名のリストNameS={"B", "C",......., "A#"}にたいして、[br]NameS(1), NameS(2),....,NameS(12)を1つ1つのテキストオブジェクトとして、[br][b]txt1, txt2,.....txt12[/b]と名前をつけなおします。[br]そうして、それぞれのテキストオブジェクト[b]txt kの「設定」の「位置」のリストから対応するzk[/b][br]を選ぶべば、12個の頂点に、音名を表示できるようになるでしょう。[br]1つ1つの複素数の他に、複素数のリスト[b]pt=sequence(e^(i 2π/k), k, 1, 12)を設定[/b]しておけば、[br]pt(x)のxを適当に選ぶことで、スケールに関係のある点を強調できます。[br][br]ここまでは、これまでと同じです。[br]ここからがちがいます。[br]スケールを半音を1度として、ルート音1としたときの数え数で[br]音名の数列を作ります。[br]メジャー、[br]Mj={1,3,5,6,8,10,12}[br]メジャーペンタ、[br]Mjp={1,3,5,8,10}[br]リディアン、[br]Ld={1,3,5,7,8,10,12}[br]ミクソ、[br]MxL={1,3,5,6,8,10,11}[br]マイナー、[br]Mn={1,3,4,6,8,9,11}[br]マイナーペンタ、[br]Mnp={1,4,6,9,11}[br]ブルースペンタ、[br]Bp={1,4,5,6,9,11}[br]ドリアン、[br]Dr={1,3,4,6,8,10,11}[br]フリジアン、[br]Ph={1,2,4,6,8,10,11}[br]ロクリアン[br]Lc={1,2,4,6,7,9,11}[br]ディミニッシュ[br]Dm{1,3,4,6,7,9,10,12}[br]ホールトーン[br]Ht={1,3,5,7,9,11}[br]これをリストにします。[br]スケールのあつまりだからSsとします。[br]表示用に対応する名前リストもつくっておきましょう。[br]Ns={"メジャー","メジャーペンタ","リディアン","ミクソリディアン","マイナー","マイナーペンタ","ブルースペンタ","ドリアン","フリジアン","ロクリアン","ディミニッシュ","ホールトーン"}[br]Ss={Mj,Mjp,Ld,MxL,Mn,Mnp,Bp,Dr,Ph,Lc,Dm,Ht}[br]Si=Ss(i)とすると、i番目のスケールの音名リストを返します。[br]もし、[b]i=1ならば、Si={1,3,5,6,8,10,12}[/b]になります。[br]n=ルートの番号です。1 がB,2がC,....です。[br]i = スケールの種類です。[br]l2=Zip(n+k-1,k,Si)これは、Siをn-1シフトしたものです。n=1なら、Siのままです。[br]しかし、nが増えると12個しかない音名番号が12をこえてしまいます。[br]たとえば、[b]n=5[/b]のとき[br][b]l2=Zip(n+k-1,k,Si)={6,8,10,11,13,15,17}[br][/b]そこで、-1してから12で割った剰余に12を加えることで、[br]12を超えた部分だけ12をひくことができます。[br][b]l3=Zip(Mod(k-1,12)+1,k,l2))={6,8,10,11,1,3,5}[br][/b]この番号を多角形にするために、音名番号順の昇順にします。[br][b]l6=Sort(l3)={1,3,5,6,8,10,11}[br][/b]あとは、12個の複素数のうち、選ばれた番号だけを結んで多角形をかけばよいですね。[br][b]l7=Zip(pt(i),i,l6)[br]Polygon(l7)[/b]で多角形をかきます。[br]