トンネル効果は当然のこと?

このワークシートは[url=https://www.geogebra.org/m/twxxx3yq]Math by Code[/url]の一部です。[br][br]これまで、ポテンシャルが絶壁の無限に深い井戸の中のつぶ波、[br]ポテンシャルが2次関数の調和振動子をみてきました。[br]どちらも1次元で、しかも、ポテンシャルの壁がありました。[br][br]ポテンシャルが丘のようになっているとき、粒子なら超えられえない山を[br]つぶ波なら波として侵入して通過してしまうというトンネル効果は有名です。[br][br]今回は、トンネル効果が何の不思議でもないことを、具体的に数式で確認してみましょう。
1.ポテンシャルとエネルギーの差に目をつけよう
[b][size=150]<ポテンシャルの3領域をバラバラにする>[br][/size][/b][br]つぶ波、例えば電子が左から右に進むとしましょう。[br]1次元ポテンシャルの3領域をx座標で決めます。[br][b][color=#0000ff]V=[br]0(x<0のときが領域1),[br]V_0>0(区間[0,a]のときが領域2),[br]0(a<xのときが領域3)[br][/color][/b][br]領域1,2はアースされて電子は邪魔がなくすすめますが、領域2で電場で電子を押し返すような[br]状況ですね。[br]このように有限なポテンシャルの段差があるとき、[b]階段型ポテンシャル[/b]といったりしますね。[br][br]ハミルトン演算子^H= 1/(2m) (‐[math]\hbar^2[/math](∂/∂x)[sup]2[/sup])+ Vです。[br]つぶ波をφとすると固有方程式は^H φ= E φですね。 1/(2m) ([math]\hbar^2[/math](∂/∂x)2)φ= (V - E)φと変形できるね。[br][br]領域1,3では、[b]VーE<0[/b]だから、ポテンシャルの壁がないから、[b][color=#0000ff]波でいられます[/color][/b]。[br]なぜか?[br][b]φの2階微分とφの正負が反対だから[/b]。[color=#0000ff]φが負ならφの変位の増量が正だから、どんどん増えて、[br]φが正ならφの変位の減少が負だから、どんどん減り、φは波打つはずだから。[/color][br]領域1では左から進む波と領域2のぶつかった反射波が合わさります。[br]領域3では、反射した分などで、エネルギーがへるでしょうが、左から右への波です。[br]領域2では、[b]V-E>0[/b]だから、反射はなく、波ではなく[b][color=#0000ff]減衰か増大の指数曲線[/color][/b]です。[br]なぜか?[br][b]φの2階微分とφの正負が同じなので[/b]、[color=#0000ff]φが正なら加速度的に増加し、φが負なら加速度的に減少するから。[/color][br][br]3つの領域で、別々に数式にしてみましょう。[br]φ1=A exp(ikx)+ B exp(-ikx)[br]φ2=C exp(ijx)+ D exp(-ijx) 反射波はできないからD=0[br]φ3=F exp(ikx)[br]k=sqrt(2mE/[math]\hbar[/math]), j= sqrt(2m(E - V_0)/[math]\hbar[/math])[br][br][b]<バラバラな領域をつなぐ>[br][/b]境界条件をつけることで、つぶ波の解をつなごう。[br]値が同じで、そこで滑らかになっていますから、d/dxをダッシュで表すと、[br]φ1(0)=φ2(0)、φ1'(0)=φ2'(0) [br]φ2(a)=φ3(a)、φ2'(a)=φ3'(a)[br][br]この最初の2つの境界条件から未定の定数を求めよう。[br]φ1(0)=φ2(0)から、φ1(0)=A+B, φ2(0)=C。A+B=C。だから1+B/A=C/A[br]φ1'(0)=φ2'(0)から、Ak-Bk=Cj. だから、k-B/Ak=C/Aj[br]B/A=b, C/A=cと割合で表すと、1+b=c, k-bk=cjとなるから、[br][b]b=(k-j)/(k+j), c=2k/(k+j)[/b]となるね。[br][br][b][size=150]<領域1と3>[br][/size][/b]位置xを通過してdxの長さの区間にある確率は波動関数φに対してのdx|φ|[sup]2[/sup]だから、振幅の2乗に比例する。また、k,jはexp関数の引数でixへの乗数だから、波を先に進ませるので、流れの密度に比例する。[br]反射率R=dx1|B|^2/(dx1|A|^2)=b^2={(k-j)/(k+j)}^2=1-4kj/(k+j)^2[br]通過率T=dx2/dx1|C/A|^2=j/k c^2=j/k{2k/(k+J)}^2=4kj/(k+j)^2[br]これから、[b]R+T=1[/b]が出てくる。[br]つまり、電子は、反射か通過のどちらかで進むことがわかるね。[br][br][b]<領域2>[/b][br]V-E>0だから、[br]l=sqrt(2m( V_0ーE)/[math]\hbar[/math])とおくと、 j= sqrt(2m(E - V_0)/[math]\hbar[/math])=ilとなります。D=0ですから、[br]φ2=C exp(ijx)+ D exp(-ijx)=C exp(ijx)=C exp(iilx)=C exp(-lx)となり、[br][b]虚部のない指数関数[/b]です。[br]しかも、-l<0ですから、指数関数e[sup]x[/sup]の負の部分を左右反転させた外観になります。つまり、[b][color=#0000ff]領域1のつぶ波、電子は領域2に入ると減衰する[/color][/b]指数関数です。[br][br][b][size=150]<領域3>[br][/size][/b]この最後の2つの境界条件から未定の定数を求めよう。[br]φ2(a)=φ3(a)から、φ2(a)=C exp(-la)=F exp(ika)[br]φ2'(a)=φ3'(a)から、- l C exp(-la) = k F exp(ika)[br]。。。。略
2.トンネル効果を視覚化する。
階段型のポテンシャルの壁あるとき、[br]量子力学で見たつぶ波の式を整理しておこう。[br][br]壁前が領域1(x<0)、壁の中が領域2、壁の後が領域3(0<x)だった。[br]k=sqrt(2mE/[math]\hbar[/math])[br]j= sqrt(2m(E - V_0)/[math]\hbar[/math])[br]として、[br]つぶ波の式は、[br][b]b=(k-j)/(k+j), c=2k/(k+j)で、[/b][br]φ1= exp(ikx)+ b exp(-ikx)[br]φ2= c exp(kx) [br]φ3= F exp(ikx) [br][b]反射率R+通過率T=1[/b][br]境界条件からA+B=C、[br]A/A+B/A=C/Aとなり、1+b=c[br][br][b][u][color=#9900ff][size=150]課題:電子のトンネル効果をgeogebraで視覚化するにはどうしたらよいでしょうか。[br][/size][/color][/u][/b][br]単純化のためにh=1, E=3[br]スライダーで[br]m=slider(0.000001, 0.00001, 0.000001)[br]壁のたかさV0=slider(1,5,1)[br]壁の厚みa=slider(0.01, 1, 0.01)[br]横軸をxとして、エネルギーをたて軸にするが、[b]実部だけにすれば2次元で[/b]かける。[br]だから、[b][color=#0000ff]exp(i Ax)があれば、cos(Ax)だけに[/color][/b]します。[br][br]壁はV(x)=if(x>=0 && x<=0, V_0, 0)[br]k=sqrt(2 m E/h)[br]b=(k-j)/(k+j)[br]c=1+b[br][br]VE=V_0-Eとするとき、l=sqrt( 2 m abs(VE)/h) が正になるようにおきましょう。[br]そうすると、[b]φ1とφ2の境界値がc exp(-l x)[/b]とかけますね。[br][br]φ2とφ3の境界値は、x=aのときに、c exp(-la)になるようにしたいので、[br]F =c exp(-la)にした上で、exp(ikx) の部分をx=aにスライドしてcos(k(x-a))にすればつながるね。[br][br]つまり、つぶ波の式は、[br]f=if( x<0, cos(k x)+b cos(-k x), if(x<=a, c exp(-l x), c exp(-la) cos(k(x-a)) ) )[br][br]aをアニメーションにすると壁の厚さによっては、トンネル効果がほぼほぼなく、[br]壁に跳ね返されるようすも見られるでしょ。
トンネル効果

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