[b][size=150]このワークシートは[url=https://www.geogebra.org/m/twxxx3yq]Math by Code[/url]の一部です。[br][/size][/b][br]一般方程式は4次までは解の公式を作ることができました。[br]一般方程式は5次では解の公式ができません。つまり、代数的に非可解です。これは次回やりましょう。[br][br]今回は最も単純な方程式「XのN乗=数」、名付けてべき根型方程式からはじめて[br]正多角形の作図問題についてとりくみましょう。[br][br]その基本になるのは、x[sup]n[/sup]−1=0だね。[br]特にnが5以上の場合でも解ける場合について調べてみましょう。[br][br][size=150][b]<1の原始n乗根>[br][color=#0000ff]n乗して初めて1[/color][/b]になる数を[b][color=#0000ff]1の原始n乗根[/color][/b]といいます。[br][size=100]x[sup]2[/sup]ー1=0ならば、x[sup]2[/sup]-1=(x-1)(x+1)から、x+1=0。x=−1が原始2乗根。1個[br]x[sup]3[/sup]ー1=0ならば、x[sup]2[/sup]+x+1=0。x=(-1±√3i)/2=ω,ω[sup]2[/sup]が原始3乗根。2個[br]x[sup]4[/sup]ー1=0ならば、(x[sup]2[/sup]-1)(x[sup]2[/sup]+1)=0から、x[sup]2[/sup]+1=0。x= ±i が原始4乗根。 2個[br]x[sup]5[/sup]ー1=0ならば、x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1=0。4個[/size][/size][br][size=150][size=100]x[sup]6[/sup]ー1=0ならば、x[sup]5[/sup]+x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1=(x[sup]3[/sup]+1)(x[sup]2[/sup]+x+1)=(x-1)(x[sup]2[/sup]-x+1)(x[sup]2[/sup]+x+1)=0から、[br] x[sup]2[/sup]-x+1=0の解。x=(1±√3i)/2=-ω[sup]2[/sup],-ωが原始6乗根。2個[/size][/size][br][size=150][size=100]x[sup]7[/sup]ー1=0ならば、x[sup]6[/sup]+x[sup]5[/sup]+x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1=0の解。6個[/size][/size][br]。。。。。[br][br][b][size=150]<1の原始n乗根の個数>[br][/size][/b]1のn乗根はz(n,k)=e^(2πk/n) k=0,1,....,n-1のn個あります。[br]それは、[b]ガウス平面の単位円を(1,0)=e^0からスタートしてn等分する[/b]複素数だからです。[br][br]原始がつくと、どうなるでしょうか。[br]順次的に、2乗根、3乗根、4乗根という調査によって先に原始n乗根になったものは、[br]スキップしますよね。[br][br]n=素数ならば、円周をn等分する場所は、順次的にそれまでの等分位置とかぶることはありません。[br]しかし、2乗根と偶数乗根は必ずx=−1、(-1)[sup]2[/sup]=1が根になります。その後の原始の根にはなりません。[br]3乗根と3の倍数乗根は必ず、x=ω、ω[sup]2[/sup]、ω[sup]3[/sup]=1が根になります。その後の原始の根にはなりません。[br]nが、n-1以下の数に対して互いに素でないと、原始n乗根になれないのですね。[br][br][b][color=#0000ff][size=150](一般化)[br]・1のn乗根はz(n,k)=e[sup]2πk/n[/sup](k=0,1,....,n-1)のn個ある。[br]・1の原始n乗根はnとkが互いに素に限るので、ファイ、φ(n)個ある。[br]・nが素数のとき、1の原始n乗根は(x[sup]p[/sup]-1)/(x-1)=x[sup]p-1[/sup]+....+x+1=0の解すべてだ。[/size][/color][/b]
[b][size=150]<円分拡大>[br][/size][/b]今度は方程式を多項式にして扱ってみよう。[br]方程式x[sup]n[/sup]=1ではなく、多項式x[sup]n[/sup]−1だ。[br]この多項式のQ上の[b]最小分解体[/b]Lを考えよう。[br]L/Qは1の原始n乗根zで生成される[b]単拡大Q(z)[/b]になるね。[br]この[b]Q(z)/Qを円分拡大[/b]と名付けよう。[br][br][b][size=150]<円分多項式>[/size][/b][br]さっき学んだように、1のn乗根はn個だけど、原始n乗根は[b]d=φ(n)個[/b]だ。[br]ファイφの大文字Φを使って、1の原始n乗根のd個の根に分解されるd次多項式を[b]円分多項式[/b]と呼び、[br][b]Φ[sub]n[/sub](x)=(x- z1)(x-z2)...(x-zd)[/b]と書くことにしよう。[br]円分拡大Q(z)/Qのガロア群はn個のn乗根を動かす自己同型写像の群。[br]n乗根だけでなく、原始n乗根は原始n乗根のままかきまぜるため、[br]Φn(x)の係数、対称式は保存される。つまり、Φn(x)も保存されるね。[br][br]円分多項式Φn(x)は[b]Q上既約[/b]になっているから、[br]円分多項式は、d個の原始n乗根に対応する[b]最小多項式[/b]だね。[br][b][color=#0000ff]だから、円分拡大Q(z)/Qの拡大次数はnではなくてdとなるね。[br][/color][/b]ガロア群[b]Gal(Q(z)/Q)[/b]は次数がdだから、nの剰余類群でnと既約なものが作る群[b](Z/nZ)[/b][sup][b]×[/b][/sup]と一致するね。[br][color=#0000ff][b][size=150]特にnが素数ならば、円分拡大のガロア群の次数はn-1で、拡大次数はn-1だね。[br][/size][/b](例)[/color][br][size=150][size=100]原始2乗根は、x+1=0の解。x=−1が原始2乗根。φ(2)=1個。円分多項式Φ[sub]2[/sub](x)=x+1。[br]原始3乗根は、x[sup]2[/sup]+x+1=0の解。x=(-1±√3i)/2が原始3乗根。φ(3)=2個。円分多項式Φ[sub]3[/sub](x)=x[sup]2[/sup]+x+1。[br]原始4乗根は、x[sup]2[/sup]+1=0の解。x= ±i が原始4乗根。 φ(4)=2個。円分多項式Φ[sub]4[/sub](x)=x[sup]2[/sup]+1。[br]原始5乗根は、x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1=0の解。φ(5)=4個。円分多項式Φ[sub]5[/sub](x)=x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1。[/size][/size][br][size=150][size=100]原始6乗根は、x[sup]2[/sup]-x+1=0の解。φ(6)=2個。円分多項式Φ[sub]6[/sub](x)=x[sup]2[/sup]-x+1。[/size][/size][br][size=150][size=100]原始7乗根は、x[sup]6[/sup]+x[sup]5[/sup]+x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1=0の解。φ(7)=6個。円分多項式Φ[sub]7[/sub](x)=x[sup]6[/sup]+x[sup]5[/sup]+x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1。[/size][/size][br]。。。。。。。
[b][size=150]<1の5乗根をべき根で表す>[/size][/b][br]1の原始5乗根は、φ(5)=5-1=4だから、円分多項式は4次式になる。[br]1の5乗根をz=e[sup]θi[/sup] (θ=2π/5)、zi=(z)[sup]i[/sup]とするとき、[br]円分多項式の性質から、剰余系Z5[sup]×[/sup]と同様の法則が成り立つ。[br]z[sub]n[/sub]=z[sub]m [/sub]( n≡m (mod 5)のとき、z[sub]n[/sub]z[sub]m[/sub]=z[sub](n+m)[/sub][br][b][color=#0000ff]円分多項式x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1=0の4解は {z1,z2,z3,z4}とする[/color][/b]とき、[br][b]ガウス平面での対称性に着目して[/b]、[b]α=z1+z4, β=z2+z3[/b]とおく。[br][br]z1とz2は共役複素数で、和αはz1の実部の2倍で正。[br]βは同様にしてz2の実部の2倍で負。[br]α+β=-1、αβ=(z1+z4)(z2+z3)=z3+z4+z6+z7=z3+z4+z1+z2=-1[br]α、βはt2+t-1=0(補助方程式)の解だから、t=(-1±√5)/2[br]α=z1+z4=(-1+√5)/2[br]z1*z4=z5=1だから、解と係数の関係から、[br]z1,z4はz2-(-1+√5)/2 z + 1=0 (補助方程式)の解で虚部が負だから、[br]z1=[math]\frac{1}{4}(-1+\sqrt{5})[/math] + [math]i\frac{1}{4}\sqrt{10+2\sqrt{5}}[/math] となるね。[br]この経験から、z1の実部がべき根で表せたなら、虚部も表せるので、z1の実部がカギだとわかりますね。[br][br][color=#9900ff][b][u][size=150]質問:√aの作図はどうやればよいでしょうか。[br][/size][/u][/b][/color][br]1の長さの線分AOを取ります。AOをOからaの長さだけのばした点をBとします。[br]直径AOBの半円をかきましょう。Oを通り、ABに垂直な線Lをひきます。[br]lが半円の弧と交わる点をCとします。COの長さが√aですね。[br](理由)[br]三角形AOCと三角形COBが相似な直角三角形になるので、AO:OC=OC:OB=相似比です。[br]OC=xとすると、1:x=x:aとなるので、x=√aです。[br][br][color=#9900ff][b][size=150][u]質問:geogebraで円分多項式の解を視覚化するにはどうしたらよいでしょうか。[br][/u][/size][/b][/color][br]正5角形ならば、5は素数だから、1の原始5乗根はφ(5)=5-1=4個あります。[br]Φ5(x)=x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x[sup]1[/sup]+1=0 です。[br]1の5乗根はe^2pi/5 iと入力します。そうするとz[sub]1[/sub]=[math]e^{\frac{2\pi i}{5}}[/math] などと表示されます。[br]zの添え字をバックスペースで削除すると^も削除されて1を入れるとz1に直せますね。[br]そして、z1^2、z1^3,z1^4を入力すると、ちゃんと平面上に点がうたれます。[br]名前を適宜z2,z4,z3などとかえましょう。
・ゴール[br][color=#0000ff]円分多項式Φ5(x)=x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1=0の4解を {z1,z2,z3,z4}とする[/color]とき、[br][b]α=z1+z4, β=z2+z3[/b]とおくと、α+β=-1、αβ=-1α、βは[math]t^2+t-1=0[/math](補助方程式)の解。[br]だから、t=(-1±√5)/2となり、α=z1+z4=(-1+√5)/2。[br]また、z1*z4=z5=1だから、解と係数の関係から、z1,z4は[math]z^2-(-1+\sqrt{5})/2z+1=0[/math] (補助方程式)の解。[br]だから、z1=[math]\frac{1}{4}(-1+\sqrt{5})[/math] + [math]i\frac{1}{4}\sqrt{10+2\sqrt{5}}[/math] となる。[br][br]・スタート[br]円分多項式x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1=0の4解はX={z1,z2,z3,z4}。[br]基礎体はF=Q。最小分解体を[b]E=Q(z1,z2,z3,z4)[/b]とする。[br][b][color=#0000ff]Eのガロア群Gの位数はφ(5)=4=2*2で、拡大次数は4[/color][/b]。G=C4=C2×C2だ。[br]Gは可解で正規列がG▷C2▷{1}となるね。[br][color=#1e84cc](理由と詳細)[/color][br][b]一般4次方程式の解の公式[/b]を作る場合は、4つの解の序列が不明だったから、4!=24の順列がありうるがガロア群からスタートしたね。[br]しかし、円分多項式Φ5(x)では、z[sub]1[/sub][sup]2[/sup]=z[sub]2[/sub], z[sub]2[/sub][sup]2[/sup]=z[sub]4[/sub], z[sub]4[/sub][sup]2[/sup]=z[sub]8[/sub]=z[sub]3[/sub], z[sub]3[/sub][sup]2[/sup]=z[sub]6[/sub]=z[sub]1[/sub]となるから、[br][b][color=#0000ff]回転ρを要素の2乗で実装[/color][/b]すると、[b]z1→z2→z4→z3のサイクル[/b]となり、すべての要素が登場する。[br]だから、[b]ρは(1 2 4 3)の巡回置換[/b]となり、ρがガロア群の生成元となるね。[br]解の序列が明確だから、順列は1つめを何にするかの区別しかないので[b]位数は4[/b]になる。[br]だから、ガロア群G=<ρ>={e, ρ,ρ[sup]2[/sup],ρ[sup]3[/sup]}。Gの正規部分群は、H={e, ρ[sup]2[/sup]}=C2となるね。[br][br]・中間体を作る。[br]|G|/|H|=4/2=2で,G/H=C2={0,1}。[br]Hの回転ρ[sup]2[/sup]をしても不変な要素を作ろう。[br]回転ρで[b]z1→z2→z4→z3[/b]のサイクルが回るということは、1つおきで、z1→z4組と、z2→z3組に分けられる。だから、α=z1+z4, β=z2+z3を作れば、ρ(α)=α、ρ(β)=βとなる。[b]Hの中間体は2次拡大M=Q(α)[/b]。α+β=αβ=-1は上述と同様にして得られる。[br]解と係数の関係から、α、βは[math]t^2+t-1=0[/math](補助方程式)の解。[br]だから、t=(-1±√5)/2となり、α=z1+z4=(-1+√5)/2。[br][b]z1→z2→z4→z3サイクルは4つのzを正方形のようにイメージすると、4点を2本の対角線として回した。[br]次は対角線の両端の入れ替えを考えよう。[br][/b]ρ[sup]2[/sup](z1)=z4だから、z1とz4はρ[sup]2[/sup]で入れ替わるが、p=z1+z4 ,q=z1z4は対称式なので入れ替わらない。[br][b]p,qは不変だからMに属するが、z1,z4は E=Q(z1,z2,z3,z4)に属する。 [br][/b]p=(-1+√5)/2, q= z1z4=z5=1から、z1,z4は[math]z^2-(-1+\sqrt{5})/2z+1=0[/math] の解。[br]だから、z1=[math]\frac{1}{4}(-1+\sqrt{5})[/math] + [math]i\frac{1}{4}\sqrt{10+2\sqrt{5}}[/math] [br][b][size=150][color=#0000ff]つまり、G→H→{e}に対応して、Q→M=Q(α)→E=M(z1)と2次拡大の連続だったね。[/color][/size][/b]
ガロア理論によると、n次方程式が代数的に解けるのは、ガロア群が可解のときだったね。[br]作図は円と直線の交点か、円と円の交点で新しく点と長さを決めることだから、2次方程式に還元できる。[br]ということは、[color=#0000ff]正多角形が作図できるためには、[b]商群の位数が2[/b]となり、体が[b]2次拡大の連続[/b]になる[/color]ということだ。[br]一方で、頂点の数を2倍2倍にしていっても作図はできるし、[br]2種類の素数p,q頂点の多角形がかけると、pq頂点の多角形も作図できるはずだから、[br]多角形の[color=#0000ff]頂点数[b]n=2[sup]m[/sup]p[sub]1[/sub][sup]α1[/sup]p[sub]2[/sub][sup]α2[/sup]....[/b][/color]としよう。[br]ここで、φ関数の特徴を思い出そう。[br]素数p,qに対して、φ(p)=p-1, φ(q)=q-1、φ(pb)=pb*(1-1/p)(1-/q)、φ(p[sup]m[/sup])=p[sup]m[/sup]*(1-1/p)=(p-1)p[sup](m-1)[/sup]だから、[br]1の原始n乗根の個数、つまり実質的な次数はφ(n)=(2-1)(p1-1)(p2-1).....2[sup]m-1[/sup]p[sub]1[/sub][sup]α1-1[/sup]p[sub]2[/sub][sup]α2-1[/sup]....[br]となる。これがすべて2のべき乗になるときに限り、正n角形が作図可能になるだろう。[br]そこから、[b]p1-1=2[sup]a[/sup], p2-1=2[sup]b[/sup],p3-1=2[sup]c[/sup],......[br][/b]つまり、nの2以外のどの素数もp[sub]i[/sub]=2[sup]k[/sup]+1になる。kが奇数だとpiが素数でなくなる(★)[br]なので、[br][b][color=#0000ff]pi=2[sup](2^l)[/sup]+1のように、フェルマー素数となる。[br][/color][/b]これから、piの例は2の2のべき乗のべき乗+1でnはそれらの積に2のべき乗をかけたものだ。[br][color=#0000ff](例)[/color][br]2のべき乗は2,4,8,16,...[br](2の(2のべき乗)乗+1)は[color=#0000ff][b]2[sup]2[/sup]+1=5, 2[sup]4[/sup]+1=17,2[sup]8[/sup]+1=257,.... [br][/b][/color]それらの積や2のべき乗倍は5,10,17,20,34,40,68,80,85,160,170,......(角形)は作図可能のはずだ。[br](★の理由)[br]kが奇数の場合[br]x[sup]k[/sup]+1=(x+1)(x[sup]k-1[/sup]-x[sup]k-2[/sup]+...+1)と因数分解できてるから。
・ゴール[br][color=#0000ff]円分多項式x[sup]16[/sup]+.......+x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1=0の16解をX= {z1,z2,z3,z4,z5,.....,z16}とする[/color]とき、[br]z1の実部と虚部をべき根と四則演算だけの数式で表す。[br]・スタート[br]円分多項式Φ[sub]17[/sub](x)=x[sup]16[/sup]+....x[sup]4[/sup]+x[sup]3[/sup]+x[sup]2[/sup]+x+1=0の16解はX={z1,z2,z3,z4}。[br]基礎体はF=Q。最小分解体を[b]E=Q(z1,z2,z3,z4,.....,z16)[/b]とする。[br]Eのガロア群Gの位数はφ(16)=16=2*2*2*2だからG=C16=C2×C2×C2×C2だ。[b][color=#0000ff]拡大次数は16だ。[/color][/b][br]Gは可解で正規列がG=C16▷C8▷C4▷C2▷{1}となるね。[br][color=#1e84cc](理由と詳細)[/color][br]円分多項式Φ5(x)では、z[sub]1[/sub][sup]2[/sup]=z[sub]2[/sub], z[sub]2[/sub][sup]2[/sup]=z[sub]4[/sub], z[sub]4[/sub][sup]2[/sup]=z[sub]8[/sub]=z[sub]3[/sub], z[sub]3[/sub][sup]2[/sup]=z[sub]6[/sub]=z[sub]1[/sub]と[b][color=#0000ff]回転ρを要素の2乗で実装[/color][/b]すると、[b]z1→z2→z4→z3のサイクル[/b]となり、すべての要素が登場したように、回転ρで16要素がすべて登場するサイクルを見つければよいはずだ。[br]mod17で、2乗の連鎖を作ると、1,2,4,8,16,15,13,9,1すべての要素が登場する前にサイクルは終わる。[br]mod17で、3乗の連鎖を作る。1,3,9,10,13,5,15,11,16,14,8,7,4,12,2,6すべての要素が登場した。[br]そこで、回転ρを要素の3乗で実装しよう。[br][b]ρ=(1 3 9 10 13 5 15 11 16 14 8 7 4 12 2 6)と巡回置換をガロア群C16の生成元としよう。[br][/b]正規部分群C8,C4,C2の生成元はρ[sup]2[/sup],ρ[sup]4[/sup],ρ[sup]8[/sup],ρ16={1}にすればよいね。[br][br]・中間体を作る。[br]・最初の2次拡大は、ρ[sup]2[/sup]で1つとばしで2組分けしよう。[br]α=z1+z9+z13+z15+z16+z8+z4+z2, β=z3+z10+z5+z11+z14+z7+z12+z6[br]この2式はρ[sup]2[/sup]で不変だから、最初の拡大体は[b]M=Q(α)[/b][br]α+β=-1。αβは8×8=64項=16×4=-1×4=-4(数値の不規則性からの予想し、検証は略)[br]t[sup]2[/sup]+t-4=0の解α=[math]\frac{-1+\sqrt{17}}{2}[/math] 。[br](z1+z9+z13+z15+z16+z8+z4+z2, z3+z10+z5+z11+z14+z7+z12+z6)=([math]\frac{-1+\sqrt{17}}{2},\frac{-1-\sqrt{17}}{2}[/math])[br][br]・次の2次拡大はρ[sup]4[/sup]で4つとばしで、αを2組に分けよう。[br]p=z1+z13+z16+z4, q=z9+z15+z8+z2[br]この2式はρ[sup]4[/sup]で不変だから、次の拡大体は[b]N=M(p)[/b][br]p+q=α=[math]\frac{-1+\sqrt{17}}{2}[/math]、pqは4×4=16項=-1と予測する。[br]z[sup]2[/sup]-(-1+√17)/2z-1=0の解[br]p={(-1+√17)/2+√[(-1+√17)/2)[sup]2[/sup]+4]}/2[br]=(-1+√17)/4+√(1+17-2√17)+16)/4=[math]\frac{-1+\sqrt{17}+\sqrt{34-2\sqrt{17}}}{4}[/math] [br](z1+z13+z16+z4,z9+z15+z8+z2, [b]z3+z5+z14+z12[/b],z10+z11+z7+z6)=([math]\frac{-1+\sqrt{17}+\sqrt{34-2\sqrt{17}}}{4},\frac{-1+\sqrt{17}-\sqrt{34-2\sqrt{17}}}{4},\frac{-1-\sqrt{17}+\sqrt{34+2\sqrt{17}}}{4},\frac{-1-\sqrt{17}-\sqrt{34+2\sqrt{17}}}{4}[/math] )[br]・次の2次拡大はρ[sup]8[/sup]で4つとばしで、pを2組に分けよう。[br]r=z1+z16, s=z13+z4[br]この2式はρ[sup]8[/sup]で不変だから、次の拡大体はO[b]=N(r)[/b][br]r+s=p= [math]\frac{-1+\sqrt{17}+\sqrt{34-2\sqrt{17}}}{4}[/math] [br]rs=(z1+z16)(z13+z4)=z14+z5+z29+z20=z14+z5+z12+z3= [math]\frac{-1+\sqrt{17}+\sqrt{34+2\sqrt{17}}}{4}[/math] [br]t[sup]2[/sup] -pt +rs=0の解 [br]t=p/2+√(p[sup]2[/sup]-4rs)/2から、途中計算略。[br]r= [math]\frac{-1+\sqrt{17}+\sqrt{34-2\sqrt{17}}+2\sqrt{17+3\sqrt{17}-\sqrt{34-2\sqrt{17}}-2\sqrt{34+2\sqrt{17}}}}{8}[/math] =z1+z16[br]・次の2次拡大はrを2つにする。E[b]=O(z1)[br][/b]z1+z16=r[br]z1*z16=z17=z0=1[br]z1はz2-rz+1=0の解。[br]ただし、z1とz16は実軸に対して線対称だから、共役複素数。[br]r=z1+z16は実数であり、r=real(z1)*2。[br]だから、real(z1)=r/2, |z|=1から、imaginary(z1)も作図可能。[br]z1の実部=r/2=[math]\frac{-1+\sqrt{17}+\sqrt{34-2\sqrt{17}}+2\sqrt{17+3\sqrt{17}-\sqrt{34-2\sqrt{17}}-2\sqrt{34+2\sqrt{17}}}}{16}[/math] [br][br][b][size=150][color=#0000ff]つまり、G<ρ>→<ρ2>→<ρ4>→<ρ8>→{e}に対応して、[br]Q→M=Q([math]\frac{-1+\sqrt{17}}{2}[/math])→N=M([math]\frac{-1+\sqrt{17}+\sqrt{34-2\sqrt{17}}}{4}[/math] )→[br]O=N( [math]\frac{-1+\sqrt{17}+\sqrt{34-2\sqrt{17}}+2\sqrt{17+3\sqrt{17}-\sqrt{34-2\sqrt{17}}-2\sqrt{34+2\sqrt{17}}}}{8}[/math] )→E=O(z1)=Q(X)[br]2次拡大を4回連続するとz1そのものを求めることができたね。[/color][/size][/b][br](作図に必要はz1の実部だけなら、3回の拡大で十分ですね。√17の作図と同様の作図を繰り返すことで[br]正17角形は作図できるはずの式ができたね。実際に作図するかどうかは時間の余裕と根気の問題でしょう。)