多角形の線分の交点と共線

このページは[url=https://www.geogebra.org/m/ddm5798j]マス旅[/url]の一部です。[br][br]今回は「多角形の線分の交点と共線」を観察してみよう。
1.ウォーミングアップ
ウォーミングアップ[br][br]多角形の基本は三角形です。[br]三角形の特定の点・線・比と言えば、チェバ・メネラウスの定理が基本ですね。[br][br][b][size=150]<チェバちぇん>[/size][/b][br][color=#0000ff]三角形ABCの内部に点Pをとり、AP、BP,CPを結びます。[br]Pの先まで延長して、AP、BP,CPの対辺とのぶつかる点をD,E,Fとしましょう。[br]すると、分数A分のBをB/Aとスラッシュで表示すると、[br][/color][b][color=#0000ff][size=150][size=200]「AF/FB・BD/DC・CE/EA=1」[/size][/size][/color][/b][br]左から順に新出点を並べると、[b]A→F→B→D→C→E→(Aにもどる)「一筆書き」[/b]で[br]覚えましょう。[br][br][b][color=#0000ff][size=200]スタート頂点→分点→頂点→分点→頂点→分点[br]→ゴール=スタート[/size][/color][/b]。[br][br][b]チェバちゃんは一番ポピュラーで証明も簡単です。[br]△APB,△BPC,△CPAの面積をx、y、z[br][/b]とおくと、[br]共通底辺の三角形の高さ比=面積比が使えます。[br]BD/DC=△BD[b]A[/b]/△DC[b]A[/b]=△B[b]P[/b]A/△[b]P[/b]CA=x/z[br]CE/EA=△CE[b]B[/b]/△EA[b]B[/b]=△C[b]P[/b]B/△[b]P[/b]AB=y/x[br]AF/FB=△AF[b]C[/b]/△FB[b]C[/b]=△A[b]P[/b]C/△[b]P[/b]BC=z/y[br]図形を見なくても、[br]「2頂点の分点比⇒[b]対頂点を入れ[/b]た面積比⇒[b]分点をPに[/b]した面積比」[br]という手順で、機械的にx、y、zの2数を使った分数に直せますね。[br]この3つの分数の積は分子も分母もxyzだから、積=1となる。[br][br][b][size=150]<メネラウスくん>[br][/size][/b]チェバちゃんは三角形の頂点から3対辺線を引きましたが、[br]メネラウスくんは三角形の頂点を通らずに1本の横切る線を引きます。[br][color=#0000ff]三角形ABCのAB上にF、AC上にEをとり、FEの延長とBCの延長の交点をDとしよう。[br]すると、チェバちゃんと同じ式ができます。[br][/color][b][size=200]「AF/FB・BD/DC・CE/EA=1」[/size][/b][br]左から順に新出点を並べると、A→F→B→D→C→E→(最後にAにもどる)「一筆書き」で[br]覚えましょう。[color=#0000ff][b]スタート頂点→分点→頂点→分点→頂点→分点→ゴール=スタート。[br][/b][/color][br]△ECD,△EAD,△EBDの面積をx、y、zとおくと、[br][b]CE/EA=△CED/△EAD=x/y[br]AF/FB=△AFD/△FBD=△AED/△EBD=y/z[br]BD/DC=△BDA/△DCA=△BDE/△DCE=z/x[br][/b]この3つの分数の積は分子も分母もxyzだから、積=1となる。[br]チェバちゃんがADとCF交点がPであり、APの延長にEがあったのに比べると、[br][b]DFとACの交点がEである[/b]ということで、[b]7点目のPをない[br][/b]というのがメネラウスくんの特徴だね。[br][br][b][size=150]<ラウスくんの7分の1>[br][/size][/b][color=#0000ff]三角形ABCのAB、BC、CAを1:2に分ける点をF,D,Eとする。[br]CFに対してBE,ADの交点をH,Iとする。ADとBEの交点をGとする。[br][/color][br][size=200][color=#0000ff][b]三角形GHIは三角形ABCの7分の1になる。[/b][/color][/size][br]証明の流れはこうだ。[br]三角形ACIが7分の2とわかれば、7分の1はすぐわかる。[br]ADがIで3:4に分かれることが言えれば、三角形ACIが7分の2はすぐわかる。[br][br]まず、三角形ABCにADとCFだけをかき、交点IとBを結ぶ。[br]三角形ABDでメネラウスくんの一筆書きを使うと、AF/FB・BC/CD・DI/IA=1/2・(1+2)/2・DI/IA=1から、DI:IA=4:3。[br]三角形ACDは三角形ABCの(1+2)分の2だから、三角形AHIはその(3+4)分の3で、2/3・3/7=2/7。[br]「[b]図形の対称性[/b]」から、2/7=△ACI=△CBH=△BAG。[br]△GHI=1-2/7・3=1/7。[br][br][b]<ラウスくんの別解>[/b][br]メネラウスくんを使わないやり方にしてみよう。[br]対象の三角形の3頂点を順になぞり、頂点の間には分点を通るという[br][b]一筆書きに慣れていない人や慣れたくない人[/b]用だ。[br][br]まず、三角形ABCにADとCFだけをかき、交点IとBを結ぶところは同じ。[br]三角形AIF、BIFの面積をそれぞれ、x、2xとおこう。[br]「底辺共通の三角形の面積比=高さ比」が使える。[br]合計3xだから、BD;DC=1:2より、三角形AIC=3x*2=6xとなる。[br]次にAF:FB=1:2だから、三角形CIB=6x×2=12xとなる。[br]また、BD;DC=1:2に着目すると、三角形CID=12x÷(1+2)*2=8x[br]これから、CI:IF=三角形CIA:IFA=6x:x=6:1[br]DI:IA=DIC:IAC=8x:6x=4:3となる。[br][br]ここまでがウォーミングアップ。
2.ラウスの定理の一般形
[b][size=150]<一般のラウスの定理>[br][/size][/b][color=#0000ff][br]三角形ABCのBC、CA、ABをそれぞれ1:x,1;y,1;zに分ける点をD,E,Fとする。[br]CFに対してBE,ADの交点をQ,Rとする。ADとBEの交点をPとする。[br]三角形PQRは三角形ABCのr倍になる。[br][/color][b][size=150][color=#0000ff]r=(xyz-1)^2/{(xz+x+1)(yx+y+1)(zy+z+1)}[br][/color][/size][/b][br]三角形ABDでメネラウスを使うと[br]AR/RD・DC/CB・BF/FA=AR/RD・x/(1+x)・z/1=AR/RD・xz/(1+x)=1より、[br]AR:RD=(1+x):xz, AR/AD=(x+1)/(xz+x+1)。[br]三角形ACRは三角形ABCのDC/BC倍のAR/AD倍だから、△ACR=x/(x+1)・(x+1)/(xz+x+1)=x/(xz+x+1)[br][br]「[b]図形の対称性[/b]」から、BP/BE=(y+1)/(yx+y+1)、CQ/CF=(z+1)/(zy+z+1)となるので、同様にして、[br]△CBQ=y/(yx+y+1),△BAP=z/(zy+z+1)。[br][br]だから、[br]三角形PQR=1-{x/(xz+x+1)+y/(yx+y+1)+z/(zy+z+1)}[br]=[(xz+x+1)(yx+y+1)(zy+z+1)-{x(yx+y+1)(zy+z+1)+y(xz+x+1)(zy+z+1)+z(yx+y+1)(xz+x+1)}][br] /{(xz+x+1)(yx+y+1)(zy+z+1)}[br]よって、分子が(xyz-1)^2であることがわかればよい。[br][br]ゴリゴリ計算すればよいが、見通しを立てると理由がわかる。[br]対称性がある式なので、x,y,zをあえて同一視してXとすると、[br]分子の前半は[b](X^2+X+1)^3[/b]だから、係数分離で計算すると、111*111*111=12321*111=1367631[br]分子の後半は[b]3X(X^2+X+1)^2=[/b]3*10*111*111=30*12321=369630[br][1,3,6,7,6,3,1]-[3,6,9,6,3,0]=[1,0,0,-2,0,0,1][br][br][b]6次と0次の係数が1で3次の係数がー2だ。x,y,zに戻して照合すると、[br]x^2 y^2 z^2- 2xyz + 1=(xyz-1)^2[br][/b]となるという予想がたつ。[br][br]その上で、次数ごとに確認作業をすると、[br]この3項以外はピッタリ一致して消えることがわかる。[br]目が疲れるだけなので、具体的な計算の記述は省略する。[br][br][b][color=#0000ff]x=y=z=2にすると、r=7^2/7^3=1/7となる。[br][br]x=y=z=1にすると、r=0となるので、チェバの定理の3線がPで交わることがわかるね。[br][/color][/b]ラウスの定理は計算問題として入試問題によくでるけれど、チェバの拡張版になっている[br]ともいえるね。
ラウスの定理
3.オイラーさん登場
[b][size=150]<双心三角形のオイラー公式>[br][/size][/b][color=#0000ff]1つの三角形についてのオイラー公式とは、[br][b]内心円の半径r、外心円の半径Rと中心間距離d[/b]について、[br][/color][b][color=#0000ff][size=200]R^2-d^2=2rR[br][/size][/color][/b][br][b]「証明」(初等幾何の合わせ技)[/b][br]三角形ABCの角Aの半分をa,角Cの半分をcとしよう。[br]内心をI、外心をOとする。[br]CMと外心円の交点をD、[br]MOと外心円の交点で、Oから見てOよりをE,反対がわをFとする。[br](2等辺三角形の発見)[br]Iが内心円の中心であることから、[br]CIは角ACBの2等分線になり、円周角の性質から、角DAB=角DCB=角ACD=c.[br]AIは角CABの2等分線になり、角CAI=角BAI=a.[br]すると、三角形AIDにおいて、角IAD=c+a,[br]角AIDは三角形ACIの外角だから角AID=a+c.[br]2底角が等しいのでAD=IDとなる。[br](円周角からの相似利用)[br]外心円の直径がDOHとなるように点Hをとる。[br]内心円と辺BCの接点をPとする。[br]円周角の性質から、角AHD=角ACD=c[br]直角三角形ICP、DAHは角Cと角Hがcで等しいから相似となる。[br]相似比はAD:r=2R:IC。これから、AD*IC=2rR[br]ID=ADだから、2rR=ID*IC[br](方べきの定理)[br]一方で、ID*ICといえば、方べきの定理から、IF*IEに等しく、[br]ID*IC=IF*IE=(R+d)(R-d)=R^2-d^2[br]以上から、R^2-d^2=2rR[br][br][b][size=150]<オイラー線>[/size][/b][br][color=#0000ff][b]外心O、垂心H、重心Gが共線[/b]になる。この線をオイラー線という。[br]しかもOG:GH=1:2[br][/color][br][b]「証明1」(中点連結と相似)[br][/b]ABの中点をMとし、OとMを結び。[br]直径がBDとなるようにDをとる。[br]CHはHが垂心だからABと垂直。三角形ABDはBDが直径だから角Aが直角。[br]さらにM,Oは三角形ABDの辺の中点だから、MOとADは平行で、M0:AD=1:2。[br]以上より、ADとHCは平行になる。[br]また、BDが直径だからDCはBCと垂直で、Hが垂心だからAHとBCは垂直。[br]これから、AHとDCは平行になる。[br]以上から四角形ADCHは平行四辺形。[br]これより、AD=HC[br]MOとHCに着目すると、平行で長さが1:2となる。[br]ここで、MCとOHの交点をGとすると、[br]三角形MOGと三角形CHGが相似で相似比が1:2だから、[br]Gは三角形ABCの中線CMを2:1に比例配分しているから重心だ。[br]ということは、O,G,Hが一直線上にある。[br][br][b]「証明2」(ベクトルの定数倍)[/b][br]三角形ABCの各頂点の位置ベクトルをa,b,cとし、基準点は外心Oとする。[br]カッコ内は位置ベクトルで、3点外心O(o)E,垂心H(h)、G(g)をくらべる。[br]Hは垂心で、3点O,H,Gを通る線はオイラー線と呼ばれている。[br]h=a+b+c、g=1/3(a+b+c)[br]外心の定義から,|a|=|b|=|c|=R[br]AH・BC=(h-a)(c-b)=(a+b+c-a)(c-b)=(b+c)(b-c)=|b|^2-|c|^2=0[br]AH=0なら、BCが直径だから、Aが垂心Hとなる。AH≠0なら、AH⊥BC。[br][br]同様にして考えると、[br]AHもBHもCHもゼロでない一般の位置ならば、垂心の位置ベクトルh=a+b+c。[br]としてよい。h=a+b+c、g=1/3(a+b+c)から、OH=3OGから、O,G,Hが一直線上にある。[br]しかも、OG:GH=1:(3-1)=1:2。[br](一般の位置にないときは、例えば、BCが直径でA=Hで、重心GはOAを1:2に分けるので、[br]OG:GA=OG:GH=1:2でO,G,H(A)は外接円の半径に並ぶから、例外なく成り立つ)
4. ニュートンさん
[br][b][size=150]<ニュートン線>[br][/size][/b]オイラー線に負けず?ニュートンさんも頑張る。[br][br][color=#0000ff]円に外接する[b]四角形の2本の対角線の中点を通る線をニュートン線[br][/b]という。[br]四角形をABCDとする。[b]ACの中点をN,BDの中点をM[/b]とする。[br][b]ニュートン線には2つの性質がある。[br]1.四辺形が内接円をもつとき、内接円の中心Oがニュートン線にある。[br]2.四角形の対辺を延長してできる2交点E,Fの中点Lがニュートン線にある。[br][/b][/color][br][br][b]「1の証明」(1次方程式の軌跡)[/b][br]四角形をxy座標辺面上にかく。[br]四角形ABCDの面積を2Sとし、四角形ABCDの内部の点をPとする。[br]Pの座標が(x0,y0)で、ABの方程式がax+by+c=0なら、PからABに下した高さは|ax0+by0+c|/√(a^2+b^2)|[br]となる。だから、△ABPの面積はx0、y0の1次式で表せる。同様に△CDPの面積もx0、y0の一次式で表せる。[br]AB,CDは固定の長さで、直線の係数a,b,cも定数。したがって、△ABPと△CDPの和はS(P)は、x0とy0の1次式になる。[br]内接円の半径をrとし、四角形の周をAB+BC+CD+DA=2Lとすると、1/2 r(AB+BC+CD+DA)=rL=2S[br]PがNのとき、S(N)=△ABN+△CDN=1/2(△ABC+△ADC)=1/2(2S)=S=Nの座標の1次式[br]PがMのとき、S(M)=△ABM+△CDM=1/2(△ABD+△CBD)=1/2(2S)=S=Mの座標の1次式[br]PがOのとき、S(O)=△ABO+△CDO=1/2(AB*r+CD*r)=1/2r(AB+CD)==1/2rL=S =Oの座標の1次式[br][br]この3つの1次式は計算のもとになるABの方程式、CDの方程式、点から直線までの長さを求める式、[br]そこに使う係数はすべて等しく、値もSになるので、まったく同じ1つの直線の方程式になる。ちがうのは、N,M,Oの座標だけだ。[br]「f(P) = S」を満たす点 P(x, y)の集合は同じ1つの直線(一次方程式)を表すため、この条件を満たす3点 N, M, Oは必ず同一直線上にあるね。[br][br][b]「2の証明」(ベクトルの定数倍)[/b][br]Dを位置ベクトルの基準0とし、カッコを位置ベクトルとする。[br]A(a),C(c),N(0.5 a + 0.5 c),B(p a + q c),M(0.5p a + 0.5q c)[br]対辺DC、ABの交点をFとするとDF=kc=OA+sAB=a+s(B-A)=a+s(pa+qc-a)=(1+sp-s)a +sq c=k c[br]aとcは独立ベクトルだから、1+sp-s=0,sq=k s=1/(1-p)となる。だから、F=q/(1-p) c[br]対辺CB、DAの交点をEとするとDE=ma=c+sCB。AとC、p,qの対称性から、E=p/(1-q) a[br]これから、E,Fの中点Lは1/2{p/(1-q) a + q/(1-p) c}[br]ベクトルML=1/2{p/(1-q) a + q/(1-p) c}-(0.5p a + 0.5q c)=0.5{(p/(1-q)-p) a + (q/(1-p) -q)c}[br]=0.5{p(1/(1-q)-1) a + q(1/(1-p) -1)c}=0.5{p(q/(1-q))a + q(p/(1-p))c}=pq/2{1/(1-q)a+1/(1-p)c}[br]=pq/{2(1-q)(1-p)} [(1-p)a+(1-q)c}[br]一方で、ベクトルMN=0.5 a + 0.5 c-(0.5p a + 0.5q c)=1/2{(1-p)a+(1-q)c}[br]だから、ML:MN=pq/{2(1-q)(1-p)} :1/2= pq:{(p-1)(q-1)}。[br]MLはMNの実数倍だから、M,N,Lは必ず同一直線上にあるね。[br]
5.パッポスさん
[b][size=150]<パッポスの定理>[br][/size][/b][br][b][color=#0000ff]2つの直線 l, mがあり、直線 l上に3点A,B,Cをとり、直線 m上に3点D,E,Fをとる。[br]このとき、クロスするように交差させた3交点を、[br]直線 AEと BDの交点を P[br]直線 AFと CDの交点を Q[br]直線 BFと CEの交点を Rとすると、[br]3点 P,Q,Rは必ず同一直線上(パッポス線)に並ぶ。[br][/color][/b][br][b]「証明」[br][/b](基礎知識)[br][color=#0000ff][b]射影幾何で2次元の点ベクトルを同次座標のベクトルにします。[br]3点のベクトルA,B,Cを適当にスケーリングするとA+B+C=0となるのは、[br]ベクトルの従属、つまり、3点A,B,Cの共線を表します。[br][/b][/color](実行)[br]3点の共線から、A+B+C=0、D+E+F=0[br]また、2点のベクトルのスケーリングの調整で和・差によって[br]直線上の点を表わすことができ、[br]直線上の点=直線上の点となる点が2直線の交点だから、[br]A-E=B-D=P, A-F=C-D=Q ,B-F=C-E=R[br]点ベクトルの和は(A-E)+(C-D)+(B-F)=P+Q+R。[br]左辺のベクトルの合計=A+B+C-(D+E+F)=0-0=0です。[br]以上からP+Q+R=0(共線)

Informazioni: 多角形の線分の交点と共線