[b][size=150][b]このワークシートは[url=https://www.geogebra.org/m/twxxx3yq]Math by Code[/url]の一部です。[/b][/size][/b][br] [math]e^{ix}+e^{-ix}=2cos(x)[/math] [br] [math]e^{ix}-e^{-ix}=2i\cdot sin(x)[/math] [br]前回は、この2式を加えることで、[br][color=#0000ff][b][size=150]オイラー公式e[sup]ix[/sup]=cos x + i sin x[br][/size][/b][/color]を導き、[br]オイラー等式e[sup]iπ[/sup]=-1にたどりつけた。[br]オイラー公式は、微分やマクローリン展開でも導くことができたね。[br][br]いずれにしても、最初の2式をオイラー公式と等価のものとして使える。[br][math]cos\left(x\right)=\frac{e^{ix}+e^{-ix}}{2}[/math] [math]sin\left(x\right)=\frac{e^{ix}-e^{-ix}}{2i}[/math][br]このxは実数だったが、複素数としてx=zを代入してみよう。[br][math]cos\left(z\right)=\frac{e^{iz}+e^{-iz}}{2}[/math] [math]sin\left(z\right)=\frac{e^{iz}-e^{-iz}}{2i}[/math][br]それまでの三角関数の定義域は実数全体で、値域は絶対値1以下の実数でした。[br][br]それが、この定義にすると、指数関数の定義域をixからizに拡大する必要がある。[br]zが複素数にわたると、izも複素数に渡るからです。[br][br]そこで、複素数z=x+y iに対して[br][b][color=#0000ff][size=150]e[sup]z[/sup]=e[sup]x+yi[/sup]=e[sup]x[/sup]e[sup]yi[/sup]=R(cos(y) + i sin(y)) (R=e[sup]x[/sup]>0) [br][/size][/color][/b][br]zが複素平面上をx=x1の直線上を動くと、w=e[sup]z[/sup]は複素平面上で半径R=e[sup]x[/sup]で偏角yの円周上を動きます。[br]zがy軸に平行な直線のむれを渡ると、wは原点を中心とする円のむれを渡ります。[br]これは、複素数を複素数に対応させる関数です。[br]これが複素関数w=e[sup]z[/sup]の特徴と言えるね。[br][br]では、cos(z)はどうでしょうか?[br]複素数z=x+yi に対して加法定理を使うと、[br][color=#0000ff][b][size=150]cos(z)=cos(x+yi)=cos(x)cos(yi)-sin(x)sin(yi)[br][/size][/b][/color] =cos x(e[sup]i・yi[/sup]+e[sup]-i・yi[/sup])/2 -sin y (e[sup]i・yi[/sup]- e[sup]-i・yi[/sup])/2i[br] =cos x(e[sup]-y[/sup]+e[sup]y[/sup])/2 -sin y (e[sup]-y[/sup]- e[sup]y[/sup])i/2i・i[br][color=#0000ff][b][size=150] =cos x(e[sup]-y[/sup]+e[sup]y[/sup])/2 + i sin x (e[sup]-y[/sup]- e[sup]y[/sup])/2[br]= G cos x + i L sin x ( 一定のyに対して、G= (e[sup]-y[/sup]+e[sup]y[/sup])/2 , L = (e[sup]-y[/sup]-e[sup]y[/sup])/2 とおいた)[/size][/b][/color][br] だから、yを一定にしてxを変動させると、cos(z)は、実軸方向にG倍、虚軸方向にL倍に拡大した[br] 楕円を描く関数になっているね。[br]zがy=y1の直線上を動くと、w=cos(z)は原点をかこむ楕円周上を動きます。[br]zがx軸に平行な直線のむれを渡ると、wは原点をかこむ楕円のむれを渡ります。[br]これが複素関数w=cos(z)の特徴と言えるね。[br][br] [color=#9900ff][b][u][size=150]質問:e[sup]z[/sup]とcos(z)の特徴をgeogebraで視覚化するために、どうしたらよいでしょうか。[br][/size][/u][/b][/color][br][b](e[sup]z[/sup]の場合)[/b][br]グラフィックビューを2つ用意します。[br]たとえば、定義域の平面z=x+yiを左に、右の平面を値域f(z)にします。[br]xとyの変化のf(z)への影響を見るために、[br]yはアニメーションにして自動変化させると、これがf(z)の偏角の変化を起こします。[br]アニメーションは動きを制御するためにスタートとストップボタンを貼り付けましょう。[br]スタートボタンの設定を開いて、スクリプト記述タブで、クリック時の中に[br]q=0[br]StartAnimation(q)[br]と入力します。[br]ストップボタンの設定はクリック時に[br]StartAnimation(false)[br]と書けばよいね。[br]qはz=x+yi のyのことです。[br]xは手動で変化させましょう。xを大きくすると、[br]f(z)の描く半径が大きくなりますね。[br][b](cos(z)の場合)[br][/b]z=x+yi のyを手動にして、xを自動にするところが違います。[br]また、微妙ですが、f(z)は円に近いですが、よく見ると楕円になります。[br][br][b][size=150]<cosx=2?>[br][/size][/b]動かしてみるとわかるのですが、[br]cos(z)は、z=x+yi として、y=nで、x=2kπ、のときに、cos(ni)+ 0 iを通ります。[br][color=#0000ff][b][size=150]cos(z)=cos(x+yi)[/size][/b][/color][color=#0000ff][b][size=150] =cos x(e[sup]-y[/sup]+e[sup]y[/sup])/2 + i sin x (e[sup]-y[/sup]- e[sup]y[/sup])/2だから、[/size][/b][/color][br][b][size=150]cos(2kπ+ni)=cos(2kπ)(e[sup]-n[/sup]+e[sup]n[/sup])/2 + i sin(2kπ) (e[sup]-y[/sup]- e[sup]y[/sup])/2=[b][size=150](e[sup]-n[/sup]+e[sup]n[/sup])/2=2とすると、[br][/size][/b][/size][/b][b][size=150][b][size=150]e[sup]n[/sup][/size][/b][/size][/b][b][size=150]=p>0とおくと、p+1/p=4。[b][size=150]p^2-4p+1=0 , p=2±√3[br][/size][/b][/size][/b]n=ln(2+√3)[br]Z=2kπ+ i ln(2+√3)のとき、cosZ=2になるね。[br]数の範囲を複素数にすると、cosの値が2になることもありうるということだね。[br][br][color=#9900ff][b][size=150][u]質問:cos(2π+ i ln(2+√3))= 2をgeogebraで確かめるにはどうしますか。[/u][/size][/b][/color][br][br]x,yが予約語なので、x,yを使わずに数値を設定しょう。[br]a=2pi , b=log(e, 2+sqrt(3))としてから、a + b iと入力して複素数を定める。[br]それがz_1となるので、cos(z_1)と入力したら、それが、2+0iになればOKだね。
さっきは、複素数z=x+y iに対して[br][b][color=#0000ff][size=150]w=e[sup]z[/sup]=e[sup]x+yi[/sup]=e[sup]x[/sup]e[sup]yi[/sup]=R(cos(y) + i sin(y)) (R=e[sup]x[/sup]>0, y=arg w)[br][/size][/color][/b][br]zが複素平面上をx=x1の直線上を動くと、w=e[sup]z[/sup]は複素平面上で半径R=e[sup]x[/sup]で偏角yの円周上を動きます。[br]zがy軸に平行な直線のむれを渡ると、wは原点を中心とする円のむれを渡ります。[br]・実部xによって複素数のサイズ、半径|z|=e[sup]x[/sup]が決まりx→|z|=e[sup]x[/sup]。[br][color=#0000ff][b]だから、逆はz→log|z| =x (実部)はサイズのlog。[br][/b][/color]・虚部yによって円の偏角arg wが決まった。しかし、2πごとに同じ偏角になってしまう。[br] つまり、y1、y1+2π、y1+ 4π、............ → cos(y1) + i sin(y1) y1=arg wが同じ値にかぶる。[br] この逆は、cos(y1) + i sin(y1) → y1、y1+2π、y1+ 4π、............ 多値関数になってしまいます。[br]狭い意味での関数(全単射)にするためには、値域の大きさを2π未満にしましょう。[br][color=#0000ff][b]だから、逆は、z =cos(y) + i sin(y) → y(zの偏角 、arg zは2π未満)のもとは虚部。[br][/b][/color][br]まとめると、[br]複素数z=x+yi に対して、[br][color=#0000ff][b][size=150]w=log(z)=u+vi= log|z| + i・ arg(z) (arg zは2π未満)[br][/size][/b][/color][sup]になるね。[/sup]